鼠捕らずが駆け歩く

ねずみとらずがかけあるく

【意味】

「鼠捕らず」は、鼠を捕まえない猫のこと。 転じて、役に立たないもののこと。

ろくな働きをしない者が忙しそうに走り回るたとえ。

また、つまらない者に限って物事をするときに大騒ぎするものだということ。

「猫」という単語はでてきませんが、猫関連のことわざです。

暗闇に光る猫の眼

↑ネズミはけっして捕らないが、夜中も駆け歩いてうるさい猫。

【参考文献】

成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら

【猫的解釈】

まったくその通りにゃ! 人間は鼠も捕らないくせに、やたら忙しそうに走り回るニャ。 そして、「猫はノンキでいいなあ」なんてほざくニャ。

アホにゃ~!

後ろ足をのばす猫

「あ~~ら、この脚線美を保つには運動が必要にゃのよ。」

【雑学】

ネズミ退治に使われた動物

人類が農耕を覚えると同時に、ネズミとの攻防戦が始まった。

ネズミ退治に使われた動物は色々ある。 ネズミを良く捕食する動物として、タカやフクロウなど猛禽類がいる。 が、これらの鳥たちを人家に縛り付けるわけにはいかない。

イタチは優秀なネズミハンターだ。 ヨーロッパケナガイタチを家畜化したのが、現在のフェレットである。 しかし、イタチはネズミだけでなく、ニワトリなども襲うのが難点だ。

ヘビも使われた。 今でもヘビを大切にする地域は多い。 しかし、サルから進化したヒトの遺伝子には、 ヘビに対する根強い恐怖心が刻み込まれている。 ヘビを神格化することはあっても、愛情を感じることは難しかった。

犬もネズミ退治に活躍した。 例えば今、愛玩犬として人気のミニチュア・シュナウザーも、 もともとは農場でネズミを捕るために作られた犬種だった。 あの独特な髭や眉毛は、ネズミの反撃から身を守るためだそうだ。 たしかに、ドブネズミやクマネズミ等の大型ネズミには、 猫より犬の方が大きい分だけ有利だ・・・ネズミが平地にいるかぎり。 しかし、犬は高いところに登れないし、狭い場所に潜り込むのも下手だし、 まして足音を忍ばせて歩くなんてできない。

やはり猫が良い。

優秀なハンターというだけではない。 超優秀なコンパニオン・アニマルとなれる素質。 ネズミ退治能力より、その愛らしい外見と愛らしい仕草と 愛らしい性格で人類を虜にした。

もう猫無しの人類なんて考えられない。

ネズミなんか捕らなくて良い、否、捕らない方が有難い。 朝起きたら枕元にネズミの死体なんて気持ち悪いからネ。

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