鼠も虎の如し

ねずみもとらのごとし

【意味】

弱い小さな鼠でも、必死になって飛び出すときは虎のような勢いがある。

また、勢いに乗って攻め込むときなどは、弱い者でも相手を圧倒するような激しさを示すたとえ。

【参考文献】

成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら

【猫的解釈】

とびかかろうとしている子猫

【雑学】

しまねずみ

トラといえば、シマ模様。 しまねずみとは、何の動物のことかわかるだろうか?

答えは、エゾシマリス。 縦縞のトラと違って、こちらは横縞だが。

『桃洞遺筆(とうどういひつ)』 という書物がある。 江戸時代の本草学者、小原桃洞(良直,1746-1825)の遺稿をあつめたものである。

その中に、エゾシマリスの図と一緒に 「しまねずみ」 という名称と、「其皮を多く来す」という文があるそうだ (私はその書物を実際に見たことはない又聞きだが)。

江戸時代には、エゾシマリスは「しまねずみ」と呼ばれ、毛皮が利用されていたらしい。 また他の呼び名として 「虎斑鼠(とらふねずみ)」 という名称もあるようだ。

さて、私もシマリスは過去に4匹飼った。 でもシマリスの縦縞は、虎のイメージではない。 強いて言えばヘビの擬態に見える。

シマリスは木登りもうまいけど、主に地上生活者で、地面に穴を掘ったりする。 その縞模様は、じっとしているときは周囲にとけ込んでカムフラージュ(擬態)に役立ち、動いているときはヘビが流れるように見え捕食者を躊躇させるのに役立つのだろう。

ところで、ペットショップで売られているシマリスは、昔は朝鮮半島、今は中国から輸入されている外来種である。 決して日本の山に「自然に帰れ」なんて放さないように。 日本の自然界のバランスが崩されてしまう!

シマリス

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