猫車
ねこぐるま。単に「ねこ」とも。
意味
一輪車の意。農業や工事現場などの野外作業でよくつかわれる、運搬用の手押し車のこと。wheelbarrow.
『広辞苑』(第六版)、岩波書店
土砂運搬器の一種。箱の前部に車輪が一個あり、後部の二本の柄で押して行く車。ねこ。
【参考文献】
『成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら
猫的解釈
「ねこバス」のことじゃないよ。間違えないで。
語源
いくつかの説があるようです。私自身は、「(1)が主、プラス、(2)の要素も加わってって」ってところかな、と考えておりますが。
(1)建築現場などの狭い足場でも、猫のようにスイスイ通れることから。車輪一個の幅があれば、理論的には、通ることができる(後ろから押す人間のバランス感次第だが。)
(2)ひっくり返した姿が猫に似ているから。(強風で転がらないよう、あるいは資材を下に隠し風雨等から守る目的で、逆さに伏せて置いてあることが多い。)
(3)車輪がゴロゴロと音をたてるから。
(4)「練り子」(漆喰をねったもの)を運ぶのによく使われた車だから。
猫車(一輪車)に荷物を載せて楽に坂道を登るコツ
農作業等で毎日、猫車を使っています。
私の猫車には、フック付きのゴムバンドを常備。バイクや軽トラの荷台に荷物を固定するとき等に重宝する、例の丈夫なゴム紐です。
もちろん、荷物の固定に使うこともありますが、それだけじゃありません。通常は持ち手部分に巻き付けて使っています。とくに重い荷物を積んで、畑から家までのダラダラ坂を上るときは必須の工夫。↓こんなかんじ。
一見、ゴムが邪魔に見えるでしょうけど、逆なんです。ゴムがこの場所にあった方が、坂道を上りやすい♪
というのも、こういうタイプの猫車(一輪車)にエンジンはついていません。動力は後ろで押す人力のみ。「荷物の重量」プラス「猫車本体の重量」がドッシリと持ち手を握る腕にかかってきます。また、一輪しかありませんから、押すと同時にバランスもとらなければなりません。重い荷物ほど、バランスをとるのも難しくなり、傾いて倒れちゃうことも珍しくありません。
そこで、ハンドルのゴムバンドです。持ち手部分にひっかけるようにゴムをかけて固定するのがコツです。坂道を登るときは、このゴムを太腿で交互に蹴飛ばすようにして進みます(歩くために脚を前に踏み出すと自然に蹴飛ばす形になる)。腕は左右のバランスをとるだけ。人間、腕より脚の方がずっと筋力がありますから、この方が楽です。すくなくとも私のような、体重やっと40kg前後の非力なおばさんにとって、一度この方法を覚えたらもうゴムバンド無しは考えられなくなりました。
猫足場に猫車
「猫足場」とは、別名カート足場。土木工事や建築現場などで、猫車を使うために設置される通路のことです。劇場の舞台上などにある狭い通路も「猫足場(キャットウォーク)」と呼ばれます。