猫の手も借りたい/節季師走には猫の手も借りたい
ねこのてもかりたい
せっきしわすにはねこのてもかりたい
【意味】
(1)非常に忙しいこと。 人手が足りず誰でも良いから手伝ってくれる人が欲しいこと。
(2)盆と年末になると、商家などでは手伝ってくれる人であれば 誰でもかまわず頼みたい忙しさになるということ。 「節季」は盆暮れなど商店の決算期、「師走」は12月のこと。
【外国では】
(英)Be as busy as a bee.直訳:蜂(ビー)のように忙しい(ビジー)。
【参考文献】
『成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら
【猫的解釈】
世の中にはデザインに困ると何でもボク達猫の手の肉球模様を描いて済ませる人種がいる。手紙の終わり、ページの余白、シャツやエプロンのワンポイント。車体に肉球シールをペタペタ貼って悦に入っている人もいるそうだ。
そこで人間は、デザイン的にどこか間が抜けていたり、なんとなく物足りない場合に「猫の手も借りたい」と言うようになったらしい。
でも、ボクに言わせれば、下手にデザインで悩む前に、最初から肉球模様にしておけば良いのさ。なんならボクが泥足で歩いてあげようか?ほら、足跡ぺたん、ぺたん!
*猫の手(肉球)をご覧になりたい方、こちらにたくさんあります♪
【雑学】
猫の手を借りると・・・
【猫の手も借りたい:文例】
戸川幸夫『カミさんと鼠』
・・・御言葉の通り、親として直ぐにでも上京するところだが、いまはリンゴの受粉期で、猫の手も借りたいぐらいに忙しいので、一段落するまで上京できない。よろしくお願いする、という文面であった。・・・
=『虎は語らず』 収録 ランダムハウス講談社文庫 p.319
宮部みゆき『あやかし草紙』
おせいは笹間屋に帰った。お鈴の方様の覚えめでたく、お店はいっそう繁盛するようになって、猫の手も借りたい。
第五話 金目の猫 ISBN:9784041089811 page307