雀の上の鷹、猫の下の鼠
すずめのうえのたか、ねこのしたのねずみ
【意味】
危険が近くに迫っていること。また、下位の者には強くても上位の者にはかなわないこと。
【参考文献】
『成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら
【猫的解釈】
猫の下といえば、ふかふかのクッションだよ。でなければ、にんげんのひざだよ。ネズミにゃんて、ありえないニャン。
【雑学】
危険な状況が迫っている!!
日本国には二種のヤマネコが生息していることはご存じだろう。 西表島のイリオモテヤマネコと、対馬列島のツシマヤマネコだ。
では、それらのヤマネコたちの生息数はご存じだろうか?
いずれも100頭未満。 非常に危機的状況である!!
ちょっと想像してみてほしい。
一クラス35人の小学校。それが一学年3クラスで105人。 もし全世界中で、一学年105人より少ない人数しか、人類が残っていないとしたら? そこへ伝染病が持ち込まれたら? あっという間に人類絶滅だ。
狭い日本の小さな島で、かろうじて生き残ってくれたヤマネコたち。 絶滅しないよう、日本人全体が協力してほしいものだ。
ツシマヤマネコとイエネコの違い
ツシマヤマネコは、対馬列島にだけ生息している小型のヤマネコである。 大きさはイエネコとほぼ同じ。 ふつうの人がみたら、まずイエネコと間違えるだろう。
ツシマヤマネコとイエネコの区別の仕方は、以下のような点。
- ツシマヤマネコは、イエネコに比べ、耳が小さい。
- 耳の裏に白い斑点がある。
- イエネコの耳の方が比較的大きく、より三角形に尖っている。
- ツシマヤマネコの体は胴長で短足、体に比べ尾が太くて長い印象がある。 シャムネコのようなスレンダー体型のツシマヤマネコはいない。
- ツシマヤマネコの目の虹彩は橙褐色で、瞳孔は縦長の楕円形に収縮する。 イエネコの虹彩はブルー、グリーン、オレンジ、カッパーなど 様々な色があり、瞳孔は針のように細く収縮する。
ところで、ツシマヤマネコにとって、ネズミ類は主食。 ネズミという動物は人間と密接な関係がある。 対馬列島も過疎化・高齢化が進み、耕作地が減ってしまった。 その結果、人間生活に頼るネズミも減り、 ヤマネコも絶滅の危機に立たされてしまった。
今、 「ツシマヤマネコを守る会」 の人々は、 山間部に放置された農地を借り上げソバなどを育てている。 人間用ではない。 ネズミその他野生動物の餌用だ。
*あなたも 「ツシマヤマネコを守る会」 に入会しませんか? 年会費わずか数千円円で、ツシマヤマネコ保護に貢献できます。 詳細はホームページで。
毛布の上の猫団子、猫団子の下の人。お、重い~!