そう(うまく)は虎の皮の褌

そう(うまく)はとらのかわのふんどし

意味

そうはいかない、そううまく願い通りにはならない。「捕らぬ狸の皮算用」(とらぬたぬきのかわざんよう)にかけて、しゃれて言う言葉。

【類】

そうは問屋が卸さない(そうはとんやがおろさない)

そうは烏賊の金玉(そうはいかのきんたま)

猫的解釈

ふんどし?おむつのこと?いやだよ!たとえカッコイイ虎模様でも!

これはね、猫にオムツをはかせようとしても、そう簡単にははいてくれないって意味だよ、きっと。

オムツをはいた白猫

虎の皮の褌

虎の皮の褌(パンツ?)といえば、鬼。そう、あの赤鬼・青鬼の鬼です。

では、鬼はなぜ虎柄のパンツをはいているのでしょうか?私は、鬼=強い=虎だからかな、と思っていたのですが、違いました。

白猫と赤鬼

陰陽五行に由来

中国から伝わった陰陽道では、北東の方角を、鬼が出入りする「鬼門」としています。そして、方角は昔は十二支で示しましたから、子(ねずみ)を北に時計回りで、北東は丑寅、つまり、牛と虎。

そこで、頭に牛の角、下に虎のパンツ、ということになったそうです。

どうせなら、頭に牛の角は良いとして、下は虎の尾っぽでもつけてくれればもっとかわいかったのになあ?ニャハ!

「鬼のパンツの歌」

鬼のパンツの歌なんてものもありましたね!

文例

「そうは問屋が卸さない」は今でも盛んに使われていますが、「そうは虎の皮の褌」「そうは烏賊の金玉」は全然聞きませんね。私の勝手な想像ですが、おそらく、「褌」「金玉」は女性はもちろん男性でも使う場面を選ぶような言葉だからじゃないでしょうか。

十返舎一九『東海道中膝栗毛』

弥次「上がたの女にゃアゆだんがならねへ。しかし、くわしうりめがおいらをいいようにしたと(七)おもつてけつかるであろふが、そふは虎の皮(八)、こつちにも荒神さま(九)があらア。馬鹿なつらな。とつくに上菓子をここにはへつけておいた(十)を、しらぬやつさ

【脚注】*章の途中からの引用なため、番号もそのまま(七)から(十)としています。

(七)思い通りにしたと。うまく売りつけてやったと。

(八)「そううまくは虎の皮の褌」ということがある。そううまくは取られない。

(九)竈の髪。一見の家には荒神様があって、守護してくれる。

(十)「はへつける」は、ごまかして置く。かすめ取って置く。

八編上 ISBN:9784003022726 page295

【管理人(nekohon)による口語訳】

弥次郎兵衛「上方(京)の女には油断がならない。しかし、菓子売り(くわしうり)めは、おいらにうまく売りつけてやったと思っていやがるだろうが、そうは虎の皮、こっちにも荒神様がついているんだからな。馬鹿な面だ。とっくに上等な菓子はかすめ取って置いたのに、気づいてないのさ。

キジトラの猫
「ボクは生まれた時から虎模様のふんどし(?)をはいているようなものニャ」

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