獅子に牡丹/牡丹に唐獅子/牡丹に唐獅子、竹に虎/竹に虎
ししにぼたん
ぼたんにからじし
ぼたんにからじし、たけにとら
たけにとら
【意味】
配合やとりあわせが、良いことのたとえ。
絵柄として調和しているもののたとえ。
【類】
竹に雀 たけにすずめ
梅に鶯 うめにうぐいす
紅葉に鹿 もみじにしか
【参考文献】
『成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら
【猫的解釈】
しかし、猫はこたつの中では丸くはならない。 長く伸びているのが普通だ。 猫が丸くなるのは、こたつの外の布団の端に乗っているとき。
【雑学】
雑感
なぜ獅子は牡丹で、虎は竹なんでしょうね。
ライオンのたてがみは牡丹の花のように放射状に広がり、一方、トラの縦縞は竹の直線的な生え方に通じるからだろうか・・・ なんてことを考える管理人でした(汗)。
なんにせよ、昔から虎といえば竹林。たとえば井原西鶴『日本永代蔵』(※)にもこんな文章が出てきます。
米さしの先をあらそひ、若い者の勢ひ、虎臥す竹の林と見え、大帳雲を翻し、十露盤丸雪(そろばんあられ)をはしらせ、天秤二六時中(てんびんにろくじぢゅう)の鐘にひびきまさつて、その家の風、暖簾吹きかへしぬ。
『日本永代蔵』巻一(三) 角川文庫 ISBN9784044009076 page172
余談ついでにさらに余談ですが、江戸時代は「一日中」のことを「四六時中」ではなく「ニ六時中」と表現していました。現在は24=4x6時間で時を刻みますけれど、昔は12=2x6時間に分けていたからなんですね。日本が24時間法になってからも、「二六時中」という表現はけっこう長く残っていたようで、明治時代の文献等にはよく出てきます。
※井原西鶴(いはら さいかく)寛永19年(1642年)~元禄6年(1693年)浮世草子・人形浄瑠璃作者、俳諧師。『日本永代蔵』(にっぽんえいたいぐら)は貞享5年(1688年)刊行の浮世草子。