両虎食を争う時は狐其の虚に乗る/両虎相闘いて駑犬その弊を受く
りょうこしょくをあらそうときはきつねそのきょにのる
りょうこあいたたかいてどけんそのへいをうく
【意味】
二頭の虎が一つの餌を争っていると、その隙に狐が其の餌を盗む。 あるいは、二頭の虎が闘えば、その疲れに乗じて駄犬(=駑犬)でも利益を得ることができる。
両雄が争っている隙に、第三者が労無くしてうまい汁を吸うたとえ。
【類】
漁夫の利 ぎょふのり
【参考文献】
『成語林』旺文社、『広辞苑』岩波書店、『大漢語林』大修館書店、『四字熟語の辞典』三省堂、ほか。参考文献の全リストはこちら
【猫的解釈】
この猫とウサギの恋物語は;
【雑学】
イソップ寓話集では
東洋での虎は、西洋では獅子(ライオン)!
というわけで、似たような話があります。 以下、『イソップ寓話集』(岩波文庫)から引用。
「獅子と熊と狐」
獅子と熊とが鹿の仔を見つけて、それについて喧嘩を始めました。そしてお互いにひどい目にあわされて、目がくらんだものだから、半死半生の体で横たわっていました。狐がそこを通りかかって、彼らが伸びているのを見、また真ん中に仔鹿のおかれているのを見ると、それを失敬して彼らの真ん中を通って立ち去ろうとしました。が、彼らは立ち上がることもできないで言いました。
「われわれは惨めなものだ、もし狐のために骨を折っていたのだったら。」
この話は、初めに来あわせた人が自分たちの辛苦で得られた収益を持ち去るのを見れば、その人々が怒るのはもっともなことだ、ということを明らかにしています。
(『イソップ寓話集 』 岩波文庫)